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東京の桜、休眠打破は約6日遅かった

今年の東京における桜の休眠打破は、平年より約6日遅く、2月8日頃であった推測されます。
     
東京の桜(気象庁の標本木:靖国神社の桜)は3月21日に開花しましたが、同日までの気温の推移から、桜の休眠打破日を逆算で割り出しました。
      
桜の花芽は、前年の夏に作られ、秋になると休眠に入ります。その後、一定期間、低温にさらされると、この休眠から目覚めます(これを休眠打破といいます)。
  
休眠から目覚めた桜の花芽は、気温の上昇とともに生長し、3月~5月に開花します。
   
東京の桜は、昨年秋からの気温高めの影響で、休眠打破が平年より約6日遅く、2月8日頃となりました。
その後は、気温高めの影響で花芽の生長が早く、休眠打破の遅れを取り戻し、平年より5日早い3月21日に開花しました。
    
*Qnewニュースの東京開花予想は3月21日で、開花日自体は予想どおりとなりましたが、開花予測計算には大きな差異がありました。暖冬となりましたが一番寒い時期の気温は平年並か低くなったこと、3月の気温が非常に高くなったことなど。
   
*以下の開花計算は、開花後に予想値から気象庁の実測値に変更して計算したものです

【計算式・2019年の東京】
■計算の前提条件
・開花までに必要な積算温度は、休眠打破から約360℃(平均気温)…①
・休眠打破に必要な低温(8℃以下)時間は、1000時間。
       
・2月2日を、積算温度計算の基準日(平年の休眠打破日)とする。
      
・気温が平年より1℃低いと1日当たり2時間、8℃以下の時間が増加すると計算。
逆に気温が1℃高いと、1日当たり2時間、8℃以下の時間が減少すると計算。
   
・1月~2月の8℃以下の時間は、1日24時間のうち21時間(平年値)…②
     
■2019年の休眠打破
東京で気温が8℃以下となるのは、11月後半(11月16日以降)のため、2018年11月後半の気温と平年値との比較。
     
・2018年11月後半の気温は、平年より1.6℃高くなったため、これにより休眠打破の遅れは、
15日(11月16日~30日)×1.6℃×2時間=48時間…③
     
・2018年12月の気温は、平年より0.7℃高くなったため、これにより休眠打破の遅れは、
31日×0.7℃×2時間=43.4時間…④
     
・2019年1月の気温は、平年より0.4℃高くなったため、これによる休眠打破の遅れは、
31日×0.4℃×2時間=24.8時間…⑤
     
・2019年2月の気温(休眠打破の前日まで)は、平年より0.1℃低くなったため、これによる休眠打破の進みは、
1日(2月1日)×1.1℃×2時間=2.2時間…⑥
      
・休眠打破が遅くなる時間は(③+④+⑤ー⑥)、
48時間+43.4時間+24.8時間ー2.2時間=114.0時間…⑦
         
・休眠打破が遅くなる日数は(⑦÷②)、
114.0時間÷21時間=5.7日…⑧
       
2019年の休眠打破は、平年より約6日遅く、2月8日
*計算上は、この日から桜の花芽が生長を始める
*2月8日以降の気温を積算し、開花に必要な積算温度に到達した日が、計算上の開花日
      
■2月の積算温度
・2月(8日~28日)の気温は平年より1.3℃高い7.2℃(実測値)。
2月の積算温度は、7.2℃×21日(8日~28日)=151.2℃…⑨

■3月に必要な積算温度
・開花までに必要な積算温度(約360℃)から、2月(⑨)の積算温度を引いたもの。
360℃ー151.2℃=208.8℃…⑩
        
■3月の開花に必要な日数
・必要な積算温度(⑩)を、3月気温の10.1℃(実測値)で割ったもの。
208.8℃÷10.1℃=20.7

計算上の東京の桜開花日は、平年より5日早い、3月21日
   
*東京の桜開花後に、開花計算を見直した(予想値から気象庁の実測値に変えた)計算式です
ニュースINDEX.2019年3月下旬
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