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まねき上げ、晩秋の風物詩

2023年11月26日、京都市東山区の南座で、まねき上げが行われました。
        
まねき上げは、年末の歌舞伎公演・吉例顔見世(きちれいかおみせ)興行に出演する役者名が書かれた「招き看板」を、劇場正面に掲げる行事。京都における晩秋の風物詩となっています。
 
26日、秋晴れの下、京都・南座でまねき上げが行われました。顔見世興行は来月1日に開幕します。
   

 
まねき上げ:南座

11月25日(通常。年により異なる)に、京都・南座において歌舞伎公演・吉例顔見世興行に出演する役者名を書いた、まねき(招き看板)を劇場正面に掲げる行事。
     
南座(京都市東山区)は京都一の繁華街・四条通に面しており、多くの人々が劇場の前を通ります。市民は勘亭流で書かれた「まねき」と呼ばれる木の看板を見ることにより、年の瀬が近いことを感じます。京都の年末の風物詩です。
       
まねきは長さ180センチ、幅30センチのヒノキ板で、勘亭流(かんていりゅう)という丸みを帯びた太文字で、板いっぱい(隙間が無いよう)に書かれます。板いっぱいに書くのは、「客席に空きがないように」との願いが込められています。
     
まねき上げは前日、前々日から行われ、完成後は清めの儀式を行い、興行の成功を祈ります。
        
なお、完成直後の清めの儀式を「まねき上げ」と呼ぶ説もあります。
   
また、まねき上げ自体は他の劇場(御園座など)でも行われていますが、京都・南座がもっとも有名で、一般的に「まねき上げ」といえば、南座で行われるものを指しています。
     

 
吉例顔見世興行
 
毎年12月(通常。異なる年も)に、京都・南座で行われる歌舞伎興行。
      
江戸時代、役者の雇用契約は11月から翌年10月までの1年。そのため、11月に役者の顔ぶれが入れ替わりました。入れ替わった新しい一座を観客にみせるのが、顔見世興行です。
   
現在もこの名残りで11月以降、最初に行われる歌舞伎興行が顔見世興行と呼ばれています(南座以外も)。

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