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エルニーニョ現象、5月に終息

2024年2月9日、気象庁がエルニーニョ監視速報を発表しました。

エルニーニョ監視速報は、大平洋赤道域・東部の海洋(俗に「ペルー沖」と呼ばれる海域)の状況です。
   
1月のエルニーニョ監視海域は、基準値より2.2℃高い海面水温となりました。気象庁は昨年(2023年)春に発生した「エルニーニョ現象が続いている」と判断しました。
     
今後の見通しについて、春の終わり(5月)に「平常に戻る可能性」のほうが高い(60%)と判断しました(エルニーニョ現象が続く可能性は40%)。


   
海面水温・基準値との差
   
 2023年9月…2.2℃高い(+2.1℃)

 2023年10月…2.2℃高い(+2.2℃)

 2023年11月…2.3℃高い(+2.2℃)

 2023年12月…2.3℃高い

 2024年1月…2.2℃高い


*過去5ヵ月。カッコ内の数値は5ヵ月移動平均値。気象庁では海面水温の5か月移動平均値が、+0.5℃以上となった場合をエルニーニョ現象、-0.5℃以下となった場合をラニーニャ現象としています


   
エルニーニョ現象
   
大平洋赤道域・東部(日付変更線付近~南米のペルー沿岸)の海域で、海面水温が平年に比べて高くなり、その状態が1年程度続く現象。逆に、平年より低い状態が続く現象は「ラニーニャ現象」と呼ばれています。
         
エルニーニョ現象が発生すると、東アジアでは西太平洋熱帯域の海面水温が低下し、西太平洋熱帯域で積乱雲の活動が不活発となります。

日本付近では、夏季は太平洋高気圧の張り出しが弱くなり、気温が低く、日照時間が少なくなる傾向にあります。また、西日本日本海側では降水量が多くなる傾向にあります。一方、冬季は西高東低の気圧配置が弱まり、気温が高くなる傾向にあります。
  
このため、エルニーニョ現象が発生すると、日本では「梅雨が長引き、夏は冷夏、冬は暖冬になる」と言われています。

顕著な例は1993年と2009年。1993年の夏は大冷夏となり、稲作が全国的に不作となりました(1993年の米騒動)。2009年の夏はアジア全土で多雨、西日本で長期的な豪雨となりました。
  
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