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京都駅前の東九条ホテルに到着したのは、午後2時過ぎ。 入り口には、案内看板『関西共和国をつくる会 3F・蒼天の間 午後7時から』が立っていた。 見覚えのある人物がいた。 兵庫県警の伊吹警部と大阪府警の畠山警部補が、ロビーの一番奥にあるソファに腰を下ろしていた。 「ここを頼む」 伊吹警部が隣の若い刑事にそう伝えた。そして、顔で合図を送った。 エレベーターを使い、10階へ移動した。そして、1003号室のドアを開けた。 「部屋を確保しているわけですか」 関係者を呼び出し、話を聞くためである。捜査が大詰めにきていることを物語っていた。 「北新地のホステス、カレンですが」 ソファに腰を下ろしたあと、畠山警部補が切り出した。 「本名は津玲奈（れいな）。苗字が津。名前が玲奈です。大阪生まれ、大阪育ちの24才。16才のとき、大麻で逮捕されています。現在、難波の高級マンションで一人暮し。特定の男はいないようです。もっともスポンサーは…」 「まいりましたよ。灯台下暗しとは、よく言ったものです」 警部補が頭をかいた。 「田々和はカレンを使って、一樹に大麻を勧めた。クラブハウスでやり始めたのを見計らって、通報。駆けつけた警官によって現行犯逮捕された」 「はい。田々和はそれを隠し撮りした。そして、木下陣営をユスった」 |
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