桜開花予想、東京は3月17日
2023年の東京・桜(ソメイヨシノ)開花予想は平年より7日早い、3月17日。
桜の花芽は前年の夏に作られ、秋になると休眠に入ります。その後、一定期間、低温に受けると休眠から目覚めます(これを休眠打破といいます)。休眠から目覚めた桜の花芽は、気温の上昇とともに生長、開花します。
東京の桜は早い年には3月中旬に開花し、遅い年は4月上旬の開花となります(平年の開花日は3月24日)。
2023年の東京の桜は、昨年11月と1月の気温が高いため、花芽の休眠打破が3日遅い計算です。休眠打破後の花芽生長は、2月と3月の気温が高い影響で早い見込みです。
東京の桜開花予想は平年より7日早い、3月17日です(計算式は下記)。
なお、ソメイヨシノの満開は3月25日から3月31日頃の予想です。
*第6回の開花予想(2023年3月3日現在)
2023東京開花予想(計算式)
▮ 計算の前提条件
開花までに必要な積算温度は、休眠打破から約360℃(平均気温)…①
休眠打破に必要な低温は、8℃以下の気温が1000時間(4℃以下の場合は2倍休眠打破が進む)。
東京の最低気温が、8℃以下になるのは11月21日以降(平年値)。
2月3日を積算温度計算の平年の基準日(平年の休眠打破日)とする。
気温が平年より1℃低いと1日当たり2時間、8℃以下の時間が増加。逆に気温が1℃高いと、1日当たり2時間、8℃以下の時間が減少。
1月~2月の8℃以下の時間は、1日24時間のうち21時間(平年値)…②
東京の桜標本木がある靖国神社の気温(2月と3月の気温)は、近年、東京の気象観測地点(北の丸公園)より0.3℃高い(東京の気温に0.3℃を加える)。
2023年の1月は極端な気候となっため、上旬、中旬、下旬に分けて計算する。また、3月の気温は近年、地球温暖化の影響で高くなっており、2023年3月も平年より2.0℃高いと予測。
▮ 2023年の休眠打破
2022年11月(10日)の気温は平年より3.3℃高くなりました。これによる休眠打破の遅れは、
10日×3.3℃×2時間=66時間…③
2022年12月の気温は平年より0.2℃低くなりました。これによる休眠打破の進みは、
31日×0.2℃×2時間=12.4時間…④
2023年1月上旬(10日間)の気温は平年より0.5℃高くなりました。これによる休眠打破の遅れは、
10日×0.5℃×2時間=10時間…⑤
2023年1月中旬(10日間)の気温は平年より2.0℃高くなりました。これによる休眠打破の遅れは、
10日×2.0℃×2時間=40時間…⑥
2023年1月下旬(11日間)の気温は平年より1.4℃低くなりました(非常に低いため、2倍休眠打破が進む)。これによる休眠打破の進みは、
11日×1.4℃×2時間×2倍=61.6時間…⑦
2023年2月(2日)の気温は平年より0.5℃高くなりました。これによる休眠打破の遅れは、
2日×0.5℃×2時間=2時間…⑧
休眠打破は進み(12.4時間+61.6時間)より遅れ(66時間+10時間+40時間+2時間)が多いため、遅くなる見込み。休眠打破の遅れ(③ー④+⑤+⑥ー⑦+⑧)は、
66時間ー12.4時間+10時間+40時間ー61.6時間+2時間=44.0時間…⑨
休眠打破が遅くなる日数は(⑨÷②)、
44.0時間÷21時間=2.1日(3日)
2023年の休眠打破は平年より3日遅い、2月6日(計算上はこの日から桜の花芽が生長を始める)。
▮ 2月の積算温度
2月の気温は7.3℃となりました。調整値の0.3℃を加えると、7.6℃。2月(6日〜28日の23日間)の積算温度は、
7.6℃×23日=174.8℃…⑩
▮ 3月に必要な積算温度
開花までに必要な積算温度(約360℃)から、2月の積算温度(⑩)を引いたもの。
360℃ー174.8℃=185.2℃…⑪
▮ 3月の開花に必要な日数
必要な積算温度(⑪)を、3月上中旬の予想気温11.0℃(平年値8.7℃+2.0℃+0.3℃)で割ったもの。
185.2℃÷11.0℃=16.8(17日)
計算上の東京の桜開花日は平年より7日早い、3月17日。
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